声優が実際に行っているボイトレ
近年は声優さんが自分の出演アニメの主題歌を歌ったり、アニソンアーティストとして活躍することも多くなってきました。
そんな多彩な仕事をこなす声優さんたちは、どんなボイストレーニングを受けているのでしょうか?ここでは気になるレッスン内容をご紹介していきます。
大切なのは基礎練習
プロの声優さんといえど、基礎の発声練習は欠かせません。どんなに歌が上手な声優さんでも、しっかり自分の歌を表現するための準備運動としてまずは基礎練習を行います。
ベテランの方や慣れている人によっては、トレーニングを受けなくても自分でレッスンができる人もいます。
練習頻度と時間
基礎練習は体づくりと同じで毎日の継続が大事です。それは声優さんに限らず、声や歌を仕事にしている人に共通しています。
練習時間はその人によってまちまちですが、喉を傷めやすい人なら1日20分から40分程度で喉を慣らしてから歌のレッスンに入る人が多いようです。強い人でも全体で2時間くらいを目安に練習しています。
喉の調子が悪い時や傷めてしまっている場合は無理せず休むことももちろんあります。
実際の練習内容
では、プロの声優さんの実際の練習方法を見ていきましょう。
プロの声優さんは他にも仕事がありますから、毎日レッスンスタジオに通う時間はありません。楽屋にいる時や自宅に帰ってからなど、時間を見つけてコツコツ練習している場合がほとんどです。それでは気になる練習内容をご紹介します。
1.身体を動かす
声を出すための楽器でもある自分の身体を鍛えることは、より安定したパフォーマンスに繋がります。プロの声優さんに限らず音楽の世界にいる人が大事にしているのが体力づくりです。体力・筋力があれば、肺活量が増え、マイクに乗る声に幅が出て、歌声も伸びるようになります。
歌のレッスン前にストレッチをしたり、レッスン意外でもジョギングや筋トレを日課にしている人が多くいます。
2.腹式呼吸
身体が温まったら、次に発声練習をしていきます。
リップロールで口周りの筋肉をほぐすように発声したり、腹式呼吸を強化するトレーニングで「ロングトーン(長く息を吐き続ける)」や「ドッグブレス(犬のように息を切りながら呼吸する)」を行います。
3.声帯トレーニング
声が通りやすくなるように、色々な口の形や発声方法で声帯をトレーニングします。
ハミングのように口を閉じた状態で音を出したり、あくびのように口を開くことで声帯を伸ばすストレッチを行うことで、歌声の幅を広げる効果があります。
4.活舌トレーニング
活舌は声を仕事にする声優さんにとってはとても大切な部分になります。
早口言葉で活舌を鍛えるのはもちろん、舌を色々な方向へ動かして筋力をつけたり、表情筋を鍛えるために「あいうえお」を声に出さずに顔全体を使って動かします。
笑顔が素敵な人や小顔の人が多いのは、日々顔周りの筋肉を鍛えているからなのかもしれませんね。
5.演技のレッスン
声優さんの仕事は声がメインではありますが、俳優さんや女優さんと同じ「役者」でもあります。発声のトレーニングはもちろんですが、もっとも大事となるのが「演技力」です。
様々な人物・キャラクターを演じるための役作りをしたり、台本を読み込んで自分が演じる人物の世界観をつかんでいきます。
家族や同じ声優仲間と一緒に読み合わせをすることもあるみたいですよ。
6.歌のレッスン
声優さんが普通の歌手と違う所は、「演じるキャラクターとして曲を歌い上げる事が多い」という点です。歌詞を自分の中で理解した上で、そのキャラクターがどんな気持ちで歌うのかを考えながら歌い上げなければいけません。通常の歌の練習に加えて、「演技」の要素を入れた歌の練習も行っています。
7.ダンスレッスン
最近の声優さんは演技や歌だけでなく、ステージ上でのダンスも必須です。
ライブやイベント、コンサートが控えている場合はその曲を覚えるための練習も欠かせません。担当している曲や演じているキャラクターによってダンスの振り付けも大きく変わってきますし、大きなコンサートであれば覚える曲数も多くなってきます。
担当している作品がまだない場合も、日々様々な「オーディション」が行われています。オーディションの中にはダンス審査も含まれている場合が多いので、普段からダンスのれ寸は欠かせないものになってきています。
8.その他
その他にも、声優さんはラジオやイベントでフリートークをする機会も多く、自分の話をするのが苦手な人は「人前で話す」練習もしています。
声優が実際に行っているボイトレまとめ
いかがでしたか?
声優さんのボイトレレッスンは、思っていた以上にたくさんのトレーニングをしていることが分かってビックリしたかもしれません。
養成所やスクールでのレッスンを上手く活用しながら日々レッスンを積んでいる声優さんも多いので、気になる方は声優を目指せるボイトレスクールを探してみても良いかもしれません。
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