ボイトレに欠かせないリップロールとは

ボイトレに欠かせないリップロールとは

ボイストレーニングにおける基礎練習に必要不可欠ともいえる発声方法が「リップロール」です。
色んな所で耳にするけど、一体どんなトレーニングなの?
今回はそんな「リップロール」について詳しく解説していきます。

リップロールとは

リップロールとは、その名前の通りリップ(唇)をローリング(揺らす)発声方法です。
口を閉じた状態で空気を吐きながら、「プルルルル」と唇を震わせます。
小さいころに、リップロールだとは知らずに遊んでいた!という人もいるかもしれません。
久々にやってみると意外と出来なくなっている人も多いかと思います。

【リップロールのやりかた】
1.口を軽く「う」の形にします
2.口を閉じます
3.閉じた状態で息を吐きます。
(ブルルルルっと唇が震えたらOK)
4.今度はその状態で声を出します
5.「ドレミファソファミレド」を音階を変えながら歌います

リップロールのコツ

リップロールが上手くいかない人は、次のことを試してみてください。

・顔の筋肉をマッサージしてほぐす
・口を大きく「あいうえお」の形にする
・リップクリームなどで唇を潤す

はじめは出来なくても、何回か繰り返しているうちにコツをつかんできます。
多くのボイトレスクールで使われることが多いので、実際に体験レッスンなどに参加して教えてもらうのもおすすめです。

リップロールトレーニングの目的

リップロールは高音域が出にくくなる原因にもなっている「喉に力を入れて声帯が締まってしまう」のを解消することが目的です。
リップロールをしながら出す音は、口まわりの筋肉や表情・声帯に余計な力が入っていない、フラットな状態でないと鳴らすことができません。つまり、喉に負担をかけない正しい発声方法が身に付くのです。
空気を「プルルル」と吐くときに、吐く息の量やスピードが一定でないと、リップロールはうまく続きません。
長くリップロールをし続けられるようにトレーニングすることで、横隔膜を鍛えて、強く安定した発声ができるようになります。
プロの歌手も、歌を歌う前の準備運動として取り入れている場合が多いトレーニングです。
普段カラオケに行った時は、リップロールの状態で「低い音→高い音→低い音」を何回か繰り返してみてください。
簡易的な喉の準備運動としておすすめです。

リップロールの効果

(1)歌える音域を広げることができる

リップロールは口を閉じた状態で発声するトレーニングなので、口の開き方やのどの開き方に左右されず「声帯」だけをダイレクトに鍛えることができます。
普段高い音は喉を締めて歌ってしまいがちですが、リップロールの状態であれば喉は常にフラットな状態なので、負荷をかけずに歌える音域を広げていくことが出来ます。

(2)地声と裏声をつなげるミックスボイス

ミックスボイスという言葉を聞いたことがある人も多いかと思います。
地声と裏声の境がなく、低音から高音まで滑らかに歌い上げることができる歌い方です。
高い音を出す時に裏返ってしまったり、地声と裏声を行ったり来たりしてしまうのは、地声と裏声で出す息の量が違うからです。
リップロールの状態は自然と息を出す量も一定になるので、この状態で高い音域まで出す練習をすることで、地声から自然に裏声へとつなげる歌い方を習得できるのです。

リップロールで歌を歌おう

大好きな曲だけど、高い音を出すのが苦しくて歌えなかった…
そんな曲があったらぜひ一度リップロールの状態で歌ってみてください。
すべてを「プルルルル」の状態で歌います。
ずっと苦しくて出しにくかった音がすんなり出せた!なんてことがあるかもしれません。
その場合は、普段の歌い方・発声方法が喉を締めているからだということが分かると思います。
リップロールで歌うことで、今後の自分の練習に必要な課題が見えてくるはずです。

リップロールだけでは練習にならない

色んな効果が期待できるリップロールですが、あくまで正しい発声方法を身に着けるためのトレーニングです。
ボイストレーニングは他にも地声や裏声を鍛えたり、色んな息の吐き方で腹式呼吸を身に着けたりします。
この他にも、歌をより表現豊かに歌うために必要なテクニック(しゃくりやブレスといった歌唱法)を覚えていくのですが、それらを練習するための土台の1つがリップロールなのです。
リップロール自体は大きな音を出すこともないので、他のボイトレメニューに比べて時間や場所を選びません。ぜひ毎日の習慣に取り入れてみてください。