自分の声が気持ち悪い?

みなさんは自分の声を聴いたことがありますか?
電話越しや録音データなどで客観的に自分の声を聴いたときに、何だか変…と違和感を覚えたことはないでしょうか。
「なぜかはわからないけれど気持ち悪い」
自分の声なのにこんな感覚をもってしまうなんて不思議ですよね。
どうして私たちは自分の声にネガティブな感情を持ってしまうのでしょうか。

そもそも自分の本当の声とは

当然ですが、何か話すたびに私たちは自分の声を聴いています。
しかし他人が聴いているのは、自分に聴こえている声ではありません。
自分が聴いている声と他者が聴いている声、どちらが「自分の本当の声」なのでしょうか。

声というものは、会話のためのコミュニケーションツールや、歌などの他者への表現方法として利用されています。
相手に届けるための音なのですから、他人がどのように聴こえているのかは重要です。
ゆえに相手に聴こえている声=自分の本当の声、と考えられます。

8割以上の人が経験あり!

自分の声に違和感を感じている人はどのくらいいるのでしょうか。
実は8割以上が「自分の声に気持ち悪さを感じたことがある」というデータがあります。

ということは、ほとんどの人が自分自身の声に何らかの違和感を感じているといえるでしょう。
録音音声や通話の声などで自分の声を聴いてコンプレックスに思ってしまった方も、あまり気にしなくてもよいのかもしれません。

なぜ自分の声が変に感じるのか

気導音と骨導音

相手が聴く声と自分に聴こえている声が異なるのは、「気導音」と「骨導音」の違いによるものです。
気導音というのは、空気を伝わって鼓膜を振動させることによって聴こえる音のことです。
骨導音は、声帯などの振動が直接頭蓋骨へと伝わって聴こえる音です。
周りへは気導音として、そして自分には気導音と骨導音が合わさったものが自分の声として聴こえているので、両者に違いが生じるのです。

違和感を感じるのは自分だけ

はじめて客観的に自分の声を聴いたときに、こんな声で話していたのかと少なからずショックを受けたことはありませんか?
しかし、大抵気にしているのは本人だけで、周囲の人たちは何も思っていない場合がほとんどです。
気導音の声は自分自身では聞く機会があまりないので、慣れておらずどうしても違和感をもってしまいます。
しかし周りを見渡しても、気になるほど変わった声の人というのはあまり存在しないのではありませんか。
むしろ違和感を生じさせるとするなら、声そのものよりも話し方です。
あまり声質を気に病むより、堂々と話した方が自然ですし好印象を持たれます。